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大東京単身赴任(第4部)

〜 爆弾発言 〜



今オレは東京行きの新幹線に乗っている。
週末を利用して京都に帰ってきていたのだ。
今まで新幹線に乗ったことなどほんの数回しかなかった。
それが今月に入ってもう3回も乗っているのだ。

東京に一度も来たことがない。
新幹線にも乗りなれてない。
飛行機にも乗ったことがない。
そんな話を会社の人に話したらみんな例外なく驚く。
そしてそんなにみんなが驚くことに対してオレも驚く。

最近このあたりの感覚がマヒしているように思うのだ。
なんだろう、この感じ。

ぬるま湯だ。

そう、ぬるま湯なのだ。
今までいた場所と比べるとはるかに収入も増えた。
有給も多い。
でもオレはどうだ?
何も変わっていない。
周りの人はどうだ?
そりゃ確かに良くできる人もたくさんいるだろう。
でもそうじゃない人も結構いそうだ。
前にいた会社と比べてそんなに大差がないような気がしてきてるのだ。

オレはこの会社に入るとき「絶対に頑張る」と言った。
それはそこまでしなければ会社に報いることができないと思ったからだ。
でも最近の考えは違う。
なんかそんなに頑張らなくてもある程度は貢献できそうなのだ。

ん〜、なんかマズイ気がする。
このままプライドだけが育っていきはしないだろうか。
実力もないのに収入だけは大きく要求するような社会のお荷物。
そんな存在にだけはなりたくない。
企業の部長クラスにはたくさんいるみたいだけど。

オレの目標。
クリエイターとして、エンターテイナーとしてみんなを楽しませる。
あらゆる人を驚かせる結果を出し、そしてその対価を受け取る。

今、この目標に近づいているとは思えない。
それはわかっていたことだ。
逆に少し外れることで新たに発見できるものを求めたのも事実。
実際、今までしたことのない経験もたくさんできた。
これからもどんどんそんな経験をしていくのだろう。
アメリカ本社への出張もあるかもしれないと聞いた。
またそこで大きなチャンスが生まれるかもしれない。

・・・。
まあ、長々と愚痴のようなことを書いてきたわけで。
奥歯にものの挟まったような言い方はいいかげん飽きた。
結局オレの本音は何なのだと言う話だ。

そう、オレの本音、それは。


ちょっとだけ。

ほんの少しだけど。


辞めたい。


いや、勘違いしないで欲しい。
そういう気持ちが少し芽生えているというだけだ。
他の要素を色々考慮すると辞めることはない。
辞めれるはずがないのだけど。
でもなんとなくそういう気持ちも芽生えてしまった。

こんな気持ちを地元の友人にでも言おうものならシバかれそうだ。
頑張って紹介してくれたM氏にも。
嫁にも言えるわけがない。
嫁はきっと不満をこらえて「嫌なら辞めてもいい。」などと言い出すだろう。
それだけはいけない。
そんなことはできない。

この誰にもいえない気持ち。
オレはそれをここでぶちまけることしかできないのだ。
だが、これで少しだけスッキリした。
まだ入って1ヶ月も経っていない。
一体何がわかるというのだ。
ある程度の不満があることなど最初からわかっていた。
開発ができないこともわかっていた。
その上であえていったんこの道を選んだのだ。

さぁ、もう一度。
ここから何ができるのかよく考えて。
そして少しずつ積み上げていこう。

続く...


今日の一言

辞めれないよ、そりゃ

金策尽きる
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