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職探しプロジェクト(第5部)

〜 有給争奪戦 〜



そう、有給をどうやって消化するのか。
最近そればかり考える。
例えば半分残して辞めるなんてオレにはできない。
全部で20日近くあるのだ。
休日をあわせたらまるまる1ヶ月好きなことができる。
これをみっちり勉強に費やせばどうなるか。
今までやらなければ、と思いながら後回しになっていた勉強が思う存分できる。

そこでまた、オレはふと考えた。
この状況ってなにかに似てるな。
なんだっけ・・・・・。

そうだ、音楽の時もこうだった。
時間が足りないからと今の嫁に頼み込んでプータローになった。
そして思う存分音楽に打ち込んで・・・・いなかった。
たまに本気になるが大抵は家でごろごろしたりパチスロしたり酒飲んだり。
そう、オレはある程度型にはめられていなければ頑張れない体質なのだ。
もし有給をとってもまたダラダラした生活するだけじゃないか?

嫌な予感がする。
多分頑張らないな、オレ。
どうしよう、もう有給はいらないって言ってしまうか?

でもあのときのオレと今のオレとでは追い込まれ方が違う。
やらなければやられる、くらいの気持ちが今はある。
過去の失敗を乗り越えたオレは今回こそ頑張れそうな気もする。
それでもダメかも。

・・・・考えた。
2秒くらい考えた。

そして2秒後の結論。


やっぱ有給取る。


そりゃ取るだろー。
取ったほうが得だろう。
なに変な気まわしてんだよ、オレ。
シンプルにいこうぜ、シンプルによぅ。

てことで出向先の上司であるM氏に相談してみた。
有給がたくさんあるから仕事の合間に消化させてもらえないかと。
そして当然のように上司は言う。

M氏:「どれくらい消化したいんですか?」

オレ:「20日弱です。」

M氏:「・・・・・・。」


マズった・・・。
M氏は困惑している。
確かに当たり前かもしれない。
もともと9月で辞めるといっていたオレに1ヶ月の延長を申し入れたのだ。
その1ヶ月分をほとんど休むけどよろしく、と言っているようなものだ。

オレも言った直後に自分はおかしなことを言っていると自覚した。

やりすぎですよね、ハハハ。
などとその場を濁して数日なら休んでもいいと許可を貰った。

仕方ない。
オレはすぐさま社長へのメールを書いた。
もちろん仕事中なのでばれないようにテキストエディタで書く。

「仕事に縛られない時間を有効に使ってさらにステップアップしたい。」

とかそんな適当な(本心だけど)言葉をちりばめて完成。
すぐにメーラで送信した。

返信もその日にきた。
そしてオレと社長は再び、あいまみえることになったのだ。

続く...


今日の一言

あいまみえるって漢字でどう書くの?

27人で億に届く
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