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職探しプロジェクト(第2部)

〜 飲み放題 〜



オレが感じていた不穏な空気。
それはオレの営業担当者のU氏が出向先の会社に来たときのものだ。
退社に伴い9月一杯で契約を終了する、ということを伝えるためにきたのだ。

U氏とオレの直属の上司、そして部長。
この3人が何やら話し込んでいる。
どうもはい、分かりました。という雰囲気ではない。

まあしかしそのときはあまり気に止めていなかった。
結局会社を退職するのはもう決まっているからだ。

しかしてその日、U氏から電話が。

U氏:「今度ちょっと会って話せないかな。」

とのことである。
もちろん断る理由もないので承諾した。
そして

U氏:「ちょっと引継ぎのことで話があって・・・。」

これは何かある、とオレは直感した。
ちょうど先週のことだった。
不穏な空気を察知し、何らかの異常事態が起こっていることを察知したオレは

次週、予想だにしない出来事が!?!!??

と進行状況に書いた。
そう、このときはまだ何が起こるのか知らなかったのである。
これから起こる何かに不安と少しの興味を持ち、オレは約束の日を待った。


約束の日。
オレはそそくさと定時で仕事をあがり(毎日だが)会社へ向かった。
すると今日は会社の金が出るからと早速飲みにいく話になった。
あまり時間もないからと軽い食事のとれるバーで飲みながら話すことに。

酒が飲めるのはラッキーだったがもう辞める会社の経費を使ってガバガバ飲むのはどうか。
それはオレの美意識に反する行為だ。
オレはいつになく控えめに飲んだ。

そうしていると話は自然と今回の退職の話になった。
まず最初に言われたことは、現在の仕事の引継ぎ期間が足りないこと。
ようするに延長させてくれと。
9月末で辞める予定だったけど10月末にしてくれないかという話だ。

あの不穏な空気はこれだったのか。

全然大したことじゃないじゃん。

なにが予想だにしない出来事だよ。
まあ1ヶ月くらいの延長を無理に断るのも気が引けるし、それくらいならいいかと思う。
引継ぎをしっかりと済ませたいという気持ちもあるから。
オレはあっさりOKした。

で、話は世間話へ。
え、終わった?!
今日の話終了??
会社の経費で飲みに来て5分で終わり????
なんかビールお代わりしてるし・・・

オレが控えめに飲んでいるにも関わらずU氏はどんどん飲む。
ビールの小瓶は空き瓶となり徐々にたまっていく。
しょうがないなぁと思いながら、それでもオレは控えめに飲みながら話す。
そして世間話を続けていると、どうやら本日の主題があらわになってきた。

それは引き止めである。

ようするに「辞めるなよな〜」と言いたかったのだ、U氏は。
U氏は気の小さいところがあるにも関わらず酒を飲んだら豹変するときがある。
どうも本音は酒を飲んでから言うつもりだったみたいだ。

少しU氏がかわいく思えた。
そして引き止めてくれることをうれしくも思った。
しかしオレも自分の信念に従って決めた転職だ。
真剣な思いを真剣に伝えるしかない。
オレはU氏と2時間近くにわたって話した。
自分の技術にかける思い、目標を。
自分はただ仕事という意味だけでこの職についたのではない。
いうなればオリンピックで金メダルを目指す選手のようなものだ。
生活を多少犠牲にしてでも得たいものがここにあるのだ、と。

U氏も分かってくれたようだ。
どうも説得は無理そうだな、なんて笑っていた。
そしてU氏はそのままバーで飲むからオレは先に帰っていいと言われた。

ってあなたまだ飲むんですか?
会社の金で?
本来の目的であるオレが帰るのに?

控えめに飲んだオレは2時間で小瓶を3本ほど空けただけだ。
その遠慮した分を自分が飲んでやろうとでもいうのだろうか。
U氏の前にはすでに10本近くの空き瓶があった・・・・。

続く...


今日の一言

ボーリングできますよ。

また来て資格
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