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職探しプロジェクト(第17部)

〜 好条件採用の謎に迫れ! 〜



ひょっとしたら採用されるんじゃないかな?
そんな予感はあった。
だがしかし、一体誰があのような好条件を想像しただろうか。
普通ありえない、絶対におかしい。
オレはまだこの現実を疑っているし、不安に感じてもいる。
例えばこんな悲劇的な展開が待ってるかもしれない。

3月の年俸更改で大幅値下げ
毎年3月に年俸更改の交渉を行うらしい。
そこで自分の次の1年間の収入が決まるのだ。
だがオレの場合は3月といえば研修が終わったばかりの頃。
まだ仕事という仕事すらできていないはずだ。
そこでこうだ。
「君はまだまだ仕事についていけてないから来年の年俸は400万ね。」
・・・これホントにあるかも、と思ってる。
ここを乗り越えてなんとか次の契約も700万に近いくらい取り付けたとしてもだ。
こんな可能性もあるのではないだろうか。

クビ、とにかくクビ
とりあえず会社はオレに700万の値段をつけてくれた。
それは裏を返せばそれだけの仕事を期待している、ということ。
そして研修を終えたオレはそれだけの仕事ができるのだろうか。
今はやってやる、と思ってるが実際には無理かもしれない。
そんなときはあっさりクビ。
外資系なら十分ありえる話だ。

そして結局元通りの仕事と収入。
そのようなオチもそう低くない確率で存在するのではないだろうか。

まあこのような否定的な見方もあるのだが、しかし。
細いながらも道が出来たのは事実。
ここで結果を出して道をさらに切り開いていけば大きな前進となる。
その機会が与えられたということは素直に喜ぶべきだ。
では、なぜ今回のようなウルトラE難度の転職が決まったのか。
それを分析したいと思う。

まず今回の面接において、何よりも大きな影響力を発揮したもの。
それは言うまでもなくM氏を含む3人の方たちによる推薦だ。
皆さん本当に真剣にオレを推薦してくれた。
面接で1、2時間話したところで普段の姿や仕事っぷりなど正確にはわからない。
だから一緒に仕事をしていた人たちの意見が何よりも参考になると判断してくれたのだろう。
さらに面接官とこの方達とはビジネス上の付き合いもあるから変な断り方もできない。
これだけでオレは他の候補者にはない大きなアドバンテージを得ていたはずだ。

オレは当初、転職後の年収として500万くらいを希望していた。
だからそのままいけば採用は濃厚だったのかもしれない。
だが、ここでM氏の一言、自分を安売りするなというアドバイスをもらった。
それをあまりにも素直に聞きいれたオレは半分ヤケで開き直った。
そして700万くれという暴言を吐くに至ったのだ。

オレは憶えている。
面接官は確かに700万は無理だと思うと言っていた。
人事担当なので実際の採用に関わるかなりの発言権を持っている人のはずだ。
その人が無理と言ったのなら本当にその時は無理だと思ったのだろう。
そして採用自体が危うくなった。
ここで何のツテもない候補者なら不採用で確定していたかもしれない。
しかしこの会社は代わりに東京での採用というチャンスをくれたのだ。
これだけでも、もったいないくらいの対応だと思う。
しかし家族のこともあり、そして自分の道にも迷っていたオレはその申し出を断った。
終わった。
オレの中ではこれで終わったのだ。
さらに色々考えた末、大阪で採用されたとしても辞退することを決意した。

さて、ポイントはここだ。
恐らくここで向こう側に何かが起こった。
期待していた候補者の辞退?
お偉いさんの気まぐれ?
何かはわからない。
わからないがオレを採用しないとならないような何かが起こったと思う。
ホントに辞退するつもりだったので進行状況には書いてないがこんなメールが来た。

「更に関係者で検討をしてみました。
 最終的な判断をもう少しお待ちいただきたい。」


このようなメールが来ただけでもオレはラッキーだ。
すぐにでも返事を書いてこのラッキーを何とか掴みにいくのが普通だ。
だが、この時のオレのラッキーはそんな地上人レベルではなかった。

なんとオレは。

このメールをシカトしたのだ。

だって行く気なかったんだもん。
お願いしますなんて言っといて後で辞退するのってなんか悪いじゃない?

そして、その行為は向こうにかなりの影響を与えた気がする。
なにしろ向こうは何らかの事情でオレを採用しようという動きになっている。
そしてその旨をメールで伝えた。
普通なら「よろしくお願いします。」くらいの返事があるはずだ。
その場合、まだ雇う側の方が立場は上だ。
強気な態度で待遇の交渉ができる。


なのにここでシカトだ。

オレ、シカト。

社会人としてあり得ない。


だがしかし、あり得ない行為にはあり得ない結果がついて回る。
いつのまにか立場は逆転。
どうにかしてオレに来てもらおう、という動きが生まれる。
そして・・・・。

え〜い、もう700万あげちゃえ!


オレは今回の真相をこんな風に予想している。
当たらずとも遠からず、という感じだと思う。
結局オレが採用されたのはその殆どが外的要因や人の援助によるものだ。
どんなにひいき目で見ても自分の努力で勝ち取ったなんて思えない。
しかし、それにしてもM氏達には感謝してもしきれない。
その方たちとの間に芽生えていた信頼関係はかけがえのない財産だ。

そして、その信頼関係の構築という部分だけを見れば。
それだけは日々のオレの姿勢と努力が報われたのだと信じたい。

職探しプロジェクト、驚くべき成果と共に終了!


今日の一言

ホントに驚いた

番外編〜メッセージ〜
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