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大阪物語(第5部)

〜 ギブミーマネー 〜





いつか必ず報われる
この努力はきっと実を結ぶ
技術者として自分に誇りを持てるようになろう
自分の限界とは一体どこにあるのか見に行こう

そう、あくまで技術者として
目先の枝葉にとらわれず
太い幹でそびえたとう

欲するものはあくまでも自己実現の手段
金でしか満たされない人間の人生など
滑稽を通りこして不憫でならない



久しぶりのポエムだ。
これはオレの正直な気持ちであった。
そのはずである。

しかし、最近感じることがある。
オレは自分の心にウソをついているのではないか?
状況というものは常に変化している。
現時点のオレの気持ちは本当に職を探し始めたあの頃の謙虚な気持ちだけで構成されているのだろうか?

否。

断じて否!


金が欲しい。


いや、恥ずかしがる必要は無い。
声を大にして言おう。


僕はもっともっとお金が欲しいのです。


「金が全てではない。」
わかってる。
しかしサラリーマンであるオレがどれだけ会社に貢献したか、その評価は?
それはただ、ただ、金でしかなされないのである。
会社はより必要な人間に対して金額でその気持ちを表現するものだ。

「金では買えないものがある。」
それもわかってる。
だけど金でしか買えないものの方が多い。
しかも平均的、もしくはそれ以下のオレのようなサラリーマンが求めるものの大半は
金でしか買えない。

仕事の疲れを癒すための仲間たちとの居酒屋。
たまに趣味でやるフットサル。
資格試験。

その全てに対して金がかかる。
確かに愛などというものは金では買えないが、いや、買えるのかもしれんが
資格試験は愛では受けられない。
たとえどんなに試験官を愛していようともだ。
どれほど白木屋の店長を愛していようともタダ酒は飲ませてくれない。
よっぽど店長に愛されていれば別かもしれないがそれはそれで怖すぎる。


今月、まだ月の半分も過ぎてないというのにオレに残された金は1万五千円。
昼には弁当を買わなければいけない。
月末には携帯代を払わなければいけない。
もし仕事仲間に飲みに誘われたらどうしよう?
とりあえず携帯代を滞納して乗り切るか?
新しいPCが欲しいけどそれどころじゃないな。


オレは別に2、3年は安月給でもなんでも文句も言わないはずだった。
それがなぜ急にこんな焦りを感じ始めたかというと理由がある。
最近、会社の営業担当の人と話をしたときだ。



営業:「今の出向先とはいい付き合いをさせていただいててね。」

ukkyo:「はぁ。」

営業:「ukkyo君もすごく格安で出してるんだ。」

ukkyo:「そうなんすか。」

営業:「だからukkyo君の給料も少なくなってるんだけどね。」

ukkyo:「やっぱりそうなんですか(ため息)。」

営業:「で、一年はその契約でいこうと思ってるからukkyo君の給料も一年は上げられないんだ。」

ukkyo:「・・・・・。」



この頃からオレのなかに沸々と疑念、疑心、不満が湧き上がってきた。
この後しばらくして大阪物語は急展開を見せる。
Xデーは近い。

続く...


今日の一言

会社の得意先だかなんだか知んないけど
社員の給料で帳尻合わせてどーする!!




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