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序章

〜 出足不調 〜



さて、何をすべきか・・・・、悩んだ・・・・・・・。
とりあえず本は買ったし、自分でも驚くほどの集中力でもって勉強はしていたし
おそらく生まれてこのかた初めてのがんばりを確かに見せてはいたのだ。

しかしこんな入門書読むだけでいいのだろうか、とあせりがでてくる。

とにかく人より数年、もしかしたら10年出遅れているのは確かだし、PCに精通しているわけでもない。 何も考えず適当にネットにつないで、メールのやり取りして、好きな曲をCD−Rに焼く。
しまいには巨大匿名掲示板に本名でカキコんでたりしたことも・・・・・・・・・・・。


だめだ。普通にやってても駄目だ。
牢屋に閉じ込めて目の前には入門書。そして一切下界との交信は絶つ。
そのくらいの背水の陣をひかなければいけない。

いやいやちょっとまて、よく考えろ、オレ。
そんなことしなくても普通に背水だった。

ぶち当たれ!もともとお前にはそれしかないのだから・・・。

こんな感じで火がついたら止まらない性格ゆえ、な〜〜んにも知らん人間がまず仕事を探し始める。先に就職してしまえば何とかなるだろう、という判断だ。

ところでプログラマーとは技術職なのだそうだ。
自分の技術を売るということは技術のない人間がしちゃいかんのだ。
免許を持ってない人間がタクシーの運ちゃんになってはいけないのと同じことである。

この時点で自分がどれだけ異常なのかまったく気付いていない、強い。
しかし、就職活動すらしたことの無い人間なのだ。仕事を探すといっても一体何をしたら良いのやらわからない。

最初に思いついた方法は、いきなりどこかの会社の門をたたいて


「僕の将来性を買ってください!」



・・・・・・・・・・・いかん、いかん。
さすがにこれは思いとどまった。
この危機的ステータスがどうやら俺にけっこうなアドレナリンを排出させているようだ。

もう今はこんなセリフが通用する時代ではない事は知っている。
はやまるな、オレ。調子に乗りすぎだ。

しかもそれで入社した後に自分に売るほどの将来性が無かった、
そんな人生のビッグイベントに出会わないとも限らないじゃないか。

ここは少し慎重になろう。

オレにしては珍しい英断だが、そもそも最初から慎重に事を運んでいればプログラマーを目指すことも無かったのではないか?
とかそういう後ろ向きなことは考えちゃいけない。

やはりあれか、噂に名高い職安、こと職業安定所。
なにしろお上が間に入ってる。
そして働きたい人と働き手がほしい人の仲介をし需要と供給のバランスを安定させようっていうところなのだろう。
名前からしてそう解釈していいみたいだ。

決まったこれでいただきだ。

それでは出陣


続く...



第一日目 (記念すべきスタート)
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