とこんな感じである。 まず最初に言っておきたいのはオレは少しも後悔していないということ。 間違いの多い人生であったが今の自分に至るまでの必要経費だったと思っている。 この過ちをきっちりと反省してこれからの人生に生かそうと思っている。 オレにとってのバブル崩壊、2002年の8月。 オレはそれまでの自分を振り返り、人生最大の反省をした。 その中の大きな反省材料が2つある。 先ず一つは早い時期に挫折を経験しなかったこと。 だがこれにはからくりがある。 文中には何度も「オレの天下」という言葉が出てきた。 上には上がいることはその天下をもう少し広げて見てみればわかることだったのだ。 だがオレは自分が少しでも長く天下に君臨したいがため、それをしなかった。 自分の社会を狭めることで自尊心を持続させたのだ。 もしオレに子供ができたら、その子には早く挫折というものを経験させよう。 そしてそれに負けない強さを持ち、愚直な努力のできる子になってもらいたい。 もう一つの反省は努力を積み上げなかったこと。 これに尽きる。 努力に勝る才能はない、という言葉の重みをオレは誰よりも知っているつもりだ。 たかだか大学受験ごときで何かを成し遂げたつもりになって努力を放棄したオレ。 そんな人間がそれからもずっと努力し続けてきた人間に勝てるわけがないのだ。 音楽でも、仕事でもだ。 ただ要領よく努力を避け続けてきたオレはいつの間にか努力できない身体になっていた。 オレはつい先日、自分が「昆布」という漢字が書けないのを知った。 漢字なんて受験での配点は低いから最初から全て捨てていたのだ。 さらに生まれてからずっと関西に住んでいながら未だに近畿圏の二府六県を言えない。 受験で地理を選択していなかったからだ。 他にもどうしてこんなことも知らないの、と言われるようなことが多々ある。 とにかく覚えずにすむことはオレにとって無駄な勉強であり一切覚えたくなかったのだ。 こんなふうに目的に向かって最短距離をとることが必要なときもあるだろう。 だが遠回りすればそれだけの持久力もつくし、また違った景色も見れる。 それをわかっていなかったのだ。 今オレは生まれ変わったように努力している。 これは神様がオレにくれた2回目のチャンスだと思っている。 必死に自分が心に描いていた人生を取り戻そうとしている。 自分がイメージしていた人生。 もう実現することは不可能なのかもしれない。 しかし今はあれこれ考えずにやるしかないのだ。 今のこの状況も、逆境がないと燃えないオレにとって丁度いいくらいのハンデだと思うことにしている。 オレはさっき後悔はない、と言った。 この気持ちは本当だ。 少し変わった人生だからこそ得た貴重な経験や人生観もある。 紆余曲折あったが今、ようやく前を向いているからそれでいいのだ。 ただ、それでもたまに心に影がさすことがある。 オレの苦悩となっているのはここだ。 今がむしゃらにがんばっている道、もしもこれが失敗に終わったとしたら。 自分が心に描いた人生には一生手が届かないとわかった時。 その時でもオレは本当に後悔していないと言えるのだろうか・・・。 今日の一言 もう「昆布」は書けます |