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起業準備

〜 ハヤシヤ 〜



「仕事後に時間のある時に一度来てください。」
オレが取締役を務める会社からのメールだ。
何やら相談があるとのこと。
オレは出張だらけのスケジュールの中、唯一時間の取れる日に会社に行った。
軽く晩御飯を食べながらの打ち合わせとなった。

何やら話を聞いていると新人研修の話らしい。
通常は先輩社員が新人を教えるというスタンスで研修を行っている。
その方法でJavaやCの研修は成り立っているのだ。
しかし、ネットワーク技術者に研修を行えるものが今はいない。
ネットワーク技術者の需要も結構あるらしく、その研修を今後行いたい。
その相談だ、ということだ。
で、テクニカルエンジニア(ネットワーク)の資格を持つオレに相談と。
・・・・ふむふむ。

え?
やっぱりそれってオレにやれということ?

どこからオレが資格を持っていることを聞きつけたのだろうか。
なかなかの情報収集力だ。
率直に聞いてみるとやはり予想通り。
その研修をオレに担当して欲しいとのこと。
もちろんオレは昼間は別の会社で仕事をしている。
基本的なカリキュラムを作成するのはいいとして。
その後は主にメールでの質疑応答程度しかできないだろう。
といってもそれだけで結構大変なのだ。

そもそもオレのネットワークの知識は資格の勉強を中心に身につけたものだ。
ネットワーク技術者が日々どんなことを仕事にしているのかは全く知らない。
また、どんな知識が大切なのかわからない。
単に本に載っていた知識の羅列を頭に詰め込んだだけだ。

ペーパードライバー

そう。
自慢じゃないが、オレはネットワーク業界のペーパードライバーだ。
こんなオレが教えた知識で教え子たちは立派に仕事ができるのだろうか。

どうしよう。
引き受けるべきか。
一瞬だけ迷ったが、オレはその場で快く引き受けた。
なぜならオレは今現在、この会社に対して取締役らしいことは何もできてない。
たまに会議に出て当り障りの無いことを言っているだけだ。
それではいけない。
そもそもお世辞にも大きいとは言えない、いわゆるベンチャー企業だ。
そこでは常にアグレッシブな決断が飛び交っていなければならない。
積極的な事業提案や改革。
これらの試行錯誤を繰り返し、戦いつづけることでしか生き残れないのだ。
今のままではオレは取締役としても中途半端。
そう、取締役界のペーパードライバー。
ペーパー取締役になってしまう。

それならやってやろう。
ネットワーク業界のペーパードライバーにできる限りのことをやってやる。
具体的に何か。
もちろんそれはペーパーな知識を教え子たちに提供してやることだ。
サーバー構築の仕方。
CCNAの資格取得。
それらのペーパーな知識を携えた教え子たちはいずれ現場に出る。
そしてその時。
教え子たちに現場の知識を教えてもらうのだ。

教え子たちはオレのもとを卒業し。
そしてオレはペーパードライバーを卒業する。
一挙両得、これしかない。

オレはオレにできることを伝えた。
あくまでペーパードライバーとして教え子たちを教育すると。
すると向こうもオレの立場を理解してくれた。
そしてさらにアドバイスもくれたのだ。
未経験のネットワーク技術者にとってCCNAの資格はかなり有効とのこと。
だからCCNAの資格をとるというカリキュラムはぜひ組んで欲しいそうだ。

ほほう。
資格取得はまさにペーパーなオレの得意とするところ。
これならなんとかなりそうだ。
ようし、大丈夫。
やってやろうじゃないか。

まあ一つ心配事があるとすれば。


オレがまだCCNAを取っていないということか。

続く...


今日の一言

さて、勉強するか

ダメ男
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