前々からずっと考えてことだがオレはついに株に手を出すことを決めた。 随分と時間がかかってしまったのにはわけがある。 オレはもともと以前のアルバイト開発の収入を株購入に充てるつもりだったのだ。 その金額60万円。 それで株を買って経済や法律などに少しでも興味が持てればいいなと。 このプランがその初期段階において大きく狂った。 まず開発そのものに時間をかけ過ぎたのだ。 しばらくの間、土日はほとんど潰れるような生活を強いられてしまった。 これが、そう。 嫁の怒りに触れたのだ。 初めは内緒でやろうと思っていたオレもとうとうごまかしきれなくなる。 仕方なくオレは嫁にアルバイトのことを話した。 60万の収入が見込めることも。 オレはこのとき諦めたのだ。 何を諦めたのかというと。 60万のうち30万はオレの手に入ることはないだろうと覚悟したのだ。 30万くらいをパッと遊んで残った30万で株を買うつもりだったのに。 仕方なしにプランは縮小を余儀なくされた。 嫁のフィルターを通して手元に残るのは恐らく30万。 そのうち10万だけ遊びに使おう。 そして残りの20万を株に回すことにしよう。 完全に自分のプライベートな時間を削ったアルバイト。 その収入のうちの半分を嫁に渡す覚悟をしたオレ。 自分でもなんて健気なのか、と思ってしまう。 また、このプランはオレなりにかなり自分に厳しく設定されている。 いくらオレが内緒でアルバイトしてたからと言ってだ。 特に何もやってない嫁が半分も持っていくというのはかなり厳しい展開だ。 そこまでオレは譲歩しているのだ。 さぁ、覚悟はしている。 オレが頑張って、オレが作った60万。 それをどうしても持っていくというのなら、好きなだけ持って行くがよい。 いくらだ。 いくら持っていって、オレにいくら残すというのだ? そこでの嫁の発言は、オレは今でも夢だったのではないかと思っている。 嫁:「じゃあ3万円あげる(はぁと)」 さ、3万円??!?!!? て、おい!! おいって!!!! 消費税じゃねえんだぞ!! しかもこの殺人的な配分には追加ルールがある。 ・現金では渡さない ・株やギャンブルにも使ってはならない な・・・なんてこった。 すなわち本来の目的に使える額は0円ということだ。 3万円・・・・。 ギャンブルにも遊びにも使えない、その3万円はオレにとって最も始末が悪い。 株、ギャンブル、酒、遊び。 それ以外にオレが3万円も使って欲しい物など思いつかないのだ。 何を買えばいいんだ? オレって一体何が欲しいんだ? この3万円の権利を得てからすでに半年近く。 オレはまだこの権利を行使していない。 ホントに何を買ったらいいのかわからないのだ。 完全なるタダ働き。 もう2度とアルバイト開発などしまいと誓ったのは言うまでもない。 だが。 このような暗い過去を乗り越えて、いよいよオレは到達したのだ。 出張手当や小遣いを節約し。 さらにここにきて絶好調のパチスロ。 オレの手元には今30万近い軍資金が出来ている。 ありがとう長崎出張、ありがとう静岡、東京。 そしてありがとう、ケンシロウ。 いよいよ、オレは株を買う手はずを整えだしている。 まだ何にもわからんがそんなことはどうでもいい。 とりあえず手を出して、苦しみながら覚えていくつもりだ。 続く... 今日の一言 それにしても3万って・・・ |