実はこんなものに応募していたのだ。 第26回 新風舎出版賞 目当てはもちろん・・・賞金!! 毎回5000点以上集まる中から272点に何らかの賞が与えられる。 大賞ともなれば賞金は100万円。 その上、応募作の出版化が決定する。 しかし、賞のほとんどは奨励賞という賞金2万円の賞だ。 低額ではあるが、その分、数多く与えているのだろう。 何らかの賞にひっかかる確率は・・・5%。 ほう、けっこういけそうなんじゃないか? しかし、オレには出版を目指して書き溜めてきた小説などはない。 一からそんなものを書く気にもなれない。 オレに与えられた武器、それはこの「プロ道の進行状況」だけ。 こいつをノンフィクション部門に送る。 しかも手直しもせずに、そのまんま送りつけて2万円ゲットを目指す。 どうせ大賞なぞは取れんのだから、コストを下げることを優先する。 出版なんてことになったら、権利関係でプロ道を閉鎖しなければならなくなる。 それはゴメンだ。 まかり間違って優秀賞の10万円でも取れれば儲けもんって路線で行こう。 そしてオレはせっせと進行状況をプリンタで刷り始めた。 久しぶりに自分の文章を読み返しながら。 う〜ん、こうやって見ると、オレの文章も徐々に成長しているみたいだ。 やっぱり昔の文章を読むと稚拙な部分が目立つ。 継続は力なり、か。 あ、誤字発見。 と、それを直すこともせず刷り続けるオレ。 いやぁ・・・プロ道って・・・結構量あるな・・・・。 これ全部印刷したら相当な量になるぞ。 てか、封筒に入りきらねぇんじゃねぇの? なんかしんどくなってきた。 インク代もバカにならないし・・・。 やってるうちにテンションが下がってきたオレ。 不確定な2万円のためにどこまで頑張れるかってことだな。 これだけ頑張っても、結局はただの落選に終わるかもしれない。 あまり頑張りすぎたら、2万円もらっても足がでるかもしれない。 どうすべきか・・・・。 そしてオレの出した結論。 途中で止める。 3分の1程度印刷して、そこまでを送るってことだ。 なんと中途半端な決断か。 いや、しかしこのインターネット時代に紙で送れって方もナンセンスだろ。 こっちはWEBで公開してんだから、そこを読んでくれたらいいじゃないか。 はい、また出た逆切れ。 オレは進行状況をキリのいいところまで印刷して、そそくさと封筒に詰め込んだ。 よし、終わった。 この作業にかかった負荷とインク代を金に換算したら5千円ってところか。 2万円の賞金が取れたら、プラス1万5千円。 落選したらマイナス5千円。 期待値で考えると入選確率25%がボーダーとなる。 それは以下の計算式で明らかだ。 (15000 X 0.25) + (-5000 X 0.75) = 0円 すなわち、今回の行動をギャンブルとして考えたとき。 オレの入選確率が25%以上あれば、確率的に得なギャンブル。 やればやるだけ、金が増え続けるギャンブルとなる。 逆に25%を下回るならば、やらないほうがマシ、というわけだ。 ギャンブルの胴元は、この期待値を常に計算してギャンブルを提供している。 だから、オレたち一般ギャンブラーもこの期待値を意識しないと痛い目を見るのだ。 こういう数学的思考は人生のあらゆる場面において重要になってくる。 だからオレは「数学の勉強なんて生活には役に立たない」という言葉は誤りだと思っている。 勘違いしないで欲しいのは、上のような数式を覚えろと言ってるのではない。 生活のあらゆる行動において、どこまで頑張る価値があるのか、という感覚が磨かれればいいのだ。 その感覚は数学の勉強以外でも磨くことができる。 ただ、数学の勉強で磨くことも可能だと言っているに過ぎない。 オレの場合は半分以上、数学を学ぶことで磨かれてきた気がする。 そしてオレの感覚は今回の25%というボーダーをGOと判断した。 さて、その判断がどうでるか、結果を楽しみに待ちたいものである。 とはならない。 実はもう結果が出たのだ。
ということで、無事に2万円ゲットだ。 もうお分かりだろう。 上でタラタラと偉そうなことを書いたのは、この結果を知っていたからだ。 続く... 今日の一言 まさに後だしジャンケン |