プロ道を終える |
前回の記事を書いてから9年以上の歳月が流れた。 たまに掲示板を覗いては、完全にスルーしてしまっていた書き込みの存在に気付き返事を書く程度だった。 思えば、プロ道を書いていた5年の月日よりも長く、プロ道を書いていない生活を続けていた。 さて、この度。 改めてプロ道を閉鎖しようと思う。 後ろ向きな理由も無くは無いが、どちらかと言えば前向きな理由によるものだ。 ネガティブな理由から先に書くと、このサイトはあまりにも時代遅れになってしまった。 書いている内容もそうだが、まず今時フレーム分割されたサイトはもう探すことが難しいだろう。 わかる人にはわかるが、文字コードと言われるやつももう今では見ることも少ないEUC-JPである。 古臭くても別にいいじゃないかという声も聞こえてきそうだし、オレも最初はそう思っていた。 本名晒してるわけでもないし、単にネットの海に浮かべておくだけなら誰も損はしない。 たまに思い出して読みたくなる人がいるようだし、その人のためにも置いといてやれば、と思っていた。 ただ、なんというか。 オレはこのプロ道というサイトを、そこに注いできた自分の情熱を、とても大切にしているようだ。 オレにたくさんのものを与えてくれたプロ道が、今の価値観で単に古臭いサイトとして受け止められてしまっては、プロ道がとても可哀想じゃないかと思えてきた。 以上が後ろ向きな理由だ。 とはいえ、オレのプロ道に対する愛という意味で言えば、これすら前向きな理由なのかもしれない。 さて、では前向きな理由だ。 オレは、未経験からプログラマになるために頑張る立場をいったん脱ぎ捨て(今更かよ)、 多くの未経験者にプログラミングを教えるという事業を始めることにした 起業するのかというと、それは大げさな解釈だ。 単に今の会社で仕事をしながら、それ以外の時間を使って始める。 まあ週末起業と言えばそうなるのかもしれない。 |
プロ道を終える |
ukkyo、今や41歳、どう考えてもおっさんである。 小さな会社とは言え立場のある役職に就き、多くを望まなければそれなりに恵まれた仕事人生が待っているのかもしれない。 なんで今さらそんなこと?と思うかもしれない。 ちょっとしたきっかけがあったわけだが、そんなことはどうでもいい。 単に なんか面白そうに思えたから、だ それはもう、オレが27歳でプログラマを目指そうと考えたあの頃の初期衝動に近い。 思い立った翌日くらいにWEBサイトを作り公開した。 社内の信頼できるメンバーに声をかけ、まずは2人で始めることにした。 まだ生徒なんて全然集まっていないが、これから関西で無料勉強会を開催しつつ、有料講座を宣伝していくことになるだろう。 実はすでに2回、無料勉強会は実施しており、そこで受講したいという生徒が1人見つかっている。 だったらやるしかないだろ、てなもんだ。 急いで他にも募集しているが、来るかもしれないし来ないかもしれない。 来なければ生徒1人でも始める。 やりたいと思ったタイミングで足を止めるのが嫌だからだ。 ヤダヤダヤダ!だってやりたいんだもん!! スイッチが入ったときのオレによくある、ある意味でのukkyo平常運転だ。 結果的に生徒が集まらなかった場合、その1人の生徒はなんと贅沢な授業を受けることができるのか。 英会話とかでもよくある、少人数教室とかマンツーマン授業、あれをイメージして欲しい。 当然ああいうのは通常より割高である。 だが、こちらのお得度はそれをはるかに上回る。 だってもう金額まで書いて募集ビラ配っちまったんだ。 月7000円コースとか1万円コースとかって。 当然こっちは少なくとも5人以上は集まってやっと利益が出るような計算でやってる。 それ見て来たいって言ってくれたんだからその金額でやるしかない。 なんとお得なマンツーマン授業。 しかも! 言葉を間違えた。マンツーマンではない。 だって上に書いたろ? 信頼できる社員に声かけて一緒に始めるって。 だからあれだよ。 これ、史上初じゃないか? 生徒1人に教師2人体制!! マンツーマンが man to man の意味だとしたら、 two men to man. 複数形とか細かいこと抜きにしたらツーマンツーマンという非常のゴロの良い破格のサービス。 なんだこれは、異常事態だ。 どんだけ贅沢なの?! 第1期生、どんだけラッキーやねん! とにかく、止まるのが嫌だから衝動に任せて進んでいく。 ある程度やってダメなら辞めるだけだが、なんか上手くいきそうな気もする。 |
IT勉強会は初心者に優しくない |
関西ではITの勉強会自体がとても少なく、特に初級者が本当に学びになる場が少ない。 オレも過去に勉強会を運営していたのでそこにずっと疑問を持っていた。 よくわかっている人たち同士の情報交換はできているが、入門者に学びを提供するような場にはならない。 なぜなら教える側の負担が大きすぎて、とても無料ではできないからだ。 だったら有料にすればいい。 自信を持ってお金を貰えばいいじゃないか。 オレは今までこのプロ道で言いたくても言えないことがあった。 それは何かというと。 オレはものを教えるのが大好きだということ。 情熱と適性を持つ若者に頼まれればいつだってプログラムを教えてやるぜ!ってことだ。 だけど言えなかった。 本当に情熱を持った人が集まるかどうかわからないし、本当に適性があるかどうかは本人にもわからないからだ。 なかなか成長できない人に、辞めろと告げるのは酷なものだ。 本人も諦めがつかず、ズルズルと継続しオレの負担が増え続けるということがままある。 それが怖いから言えなかったんだ。 だがお金をもらっていれば別だ。 自分の負担に見返りがあるのであればずっと頑張れるし、本人もいつまでも成果が出なければ、お金を払っている以上どこかで諦めるだろう。 お金と言えば汚いイメージを持ってしまうのが清貧な我々の性ではある。 だが、そのお金を介することでかえって関係は健全性を増すことになるのだ。 それならオレだって、自分が持っている本能を大きな声にして言えるようになる。 全員オレのところに来い! まずはオレが教えてやる!! そう言えるのだ。 |
職業プログラマは誰もがなれるわけではない |
この話は一部、過去に掲示板でZooさんが書いていたことへの回答にもなる。 プログラマは特殊な職業だ。 趣味でするなら何も問題はないが、仕事にするにはその適性があるかどうかが大きく左右する。 オレはこのプロ道で、一度も「誰にでもできる」などと書いたことは無い(と思っている)。 できるかどうかは、やってみなければわからないからだ。 これは単純に頭の良し悪しというわけでもなさそうだ。 例えば弁護士になるような頭の良い人でも、プログラムは全く身につかない人は結構いると思う。 そういうものなんだ。 オレとしては数学やパズルへの興味・適性がかなり関係ありそうな気はしている。 だが、数学が苦手でも優秀なプログラマに出会ったこともある。 必ずしも当てはまるとは言えなさそうだ。 プログラマ適性を見抜くのは本当に難しい。 Googleでさえ社員採用の方法を今でもあれこれと変えている。 つまり現状で満足できないくらいには判別方法が難しいのだろう。 結局、一度やってみるしか無いということなのだろうと思う。 |
まとめ |
さて、長々と書いてしまったが、この辺にしよう。 つまりプロ道はもうすぐ閉鎖する。 そしてオレは新しいプログラミングスクールを立ち上げる。 プロ道を始めた当時と同じ気持ちになったこのきっかけに、今のプロ道は閉鎖しようということだ。 2017年1月1日にしようか。 その日以降で、オレが思い出した日に閉じる。 掲示板だけは残しておこう。 今更CGI掲示板って、とは思うが運営元がサービスを続けている間は残そうじゃないか。 この文章を読んでいる人がいるのかどうかもわからないが。 もしも関西で勉強会やプログラミングスクールに通う人がいたらそこにはukkyoがいるかもしれない。 当時からのプロ道読者だったらそれなりの年齢だろうな。 だから、もしかしたらスクールに来るのは読者の子供だったりしてな。 まあとにかく、オレはこれから、今まさにこれから。 プロ道がもう1回始まったと思えるくらいの楽しいことをガンガン進めていく。 ukkyoという名前は捨てようと思っていたが、プロ道は紛れもなくオレの人生の一部そのものでもある。 この名前を残して使っていってもいいかと思えてきた。 どこかでまたukkyoとして誰にか会えたらいいなと思う。 ああ、あとukkyoの読み方だが。 よく「うきょう(=右京?)」と言われる。 別に何でもいいんだけど、オレとしてはもともと「うっきょう」だったんだ。 楽しくて楽しくて仕方ないときに「うっきょ〜〜!!!」という中二病全開ハイテンションであげる奇声を示している。 頭の中に漫☆画太郎のイメージも確かにあった。 40代で中二病を再発する大人がいてもいいじゃないか。 色んな出会いがあった。 オフ会で会った人、皆何してるかな? 今もたまに会う人だっている。 読者がオレの会社を見つけて、京都に引越ししてまで入社してくれたこともある。 色々あって辞めてしまったが、彼今も元気にしてるかな? たまに掲示板やメールで相談くれる人もいる。 皆が皆、中二病になる必要はない。 だが、何かのチャレンジに悩むならやってみたらいいじゃないか、とオレは言いたい。 ダメなら辞めたらいい。 オレだってこの先そうしていくつもりだ。 今始めたことが上手くいくかどうかなんてわからない。 また全く別のことを始めるかもしれない。 このサイトはプロ道跡地としてトップページだけ残すから、何か告知があればそこに書こうと思う。 |
最後に |
書いていると色々言葉が尽きないが、やはりここを読んでくれた人への感謝に集約される。 でも、ありがとうは今回は言わないでおこう。 皆からのありがとうもいらない。 ありがとうの代わりに、オレに会いに来い! 会いに来てこんな事業どうでしょう?とか、一緒にこんなことやりませんか?とか。 お互いに成長、チャンスになる話を待ってきてくれ! オレは面白いと思えばやる可能性が高い。 基本、中二病だからだ。 オレはいつも動いている。 次は君が動く番だ。 待ってるぜ! 終わり 最後の一言 本当に待ってるぜ! |